完全支配関係2

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第六十一条の十三 内国法人()がその有する譲渡損益調整資産(固定資産、土地土地の上に存する権利を含み、固定資産に該当するものを除く。、有価証券、金銭債権及び繰延資産で政令で定めるもの以外のものをいう。以下この条において同じ。)を他の内国法人()に譲渡した場合には、当該譲渡損益調整資産に係る譲渡利益額()又は譲渡損失額()に相当する金額は、その譲渡した事業年度()の所得の金額の計算上、損金の額又は益金の額に算入する。

2 内国法人が譲渡損益調整資産に係る譲渡利益額又は譲渡損失額につき前項の規定の適用を受けた場合において、その譲渡を受けた法人(「譲受法人」)において当該譲渡損益調整資産の譲渡、償却、評価換え、貸倒れ、除却その他の政令で定める事由が生じたときは、当該譲渡損益調整資産に係る譲渡利益額又は譲渡損失額に相当する金額は、政令で定めるところにより、当該内国法人の各事業年度()の所得の金額の計算上、益金の額又は損金の額に算入する。

3 内国法人が譲渡損益調整資産に係る譲渡利益額又は譲渡損失額につき第一項の規定の適用を受けた場合()において、当該内国法人が当該譲渡損益調整資産に係る譲受法人との間に完全支配関係を有しないこととなつたとき(次に掲げる事由に基因して完全支配関係を有しないこととなつた場合を除く)は、当該譲渡損益調整資産に係る譲渡利益額又は譲渡損失額に相当する金額(その有しないこととなつた日の前日の属する事業年度前の各事業年度の所得の金額又は各連結事業年度の連結所得の金額の計算上益金の額又は損金の額に算入された金額を除く。)は、当該内国法人の当該前日の属する事業年度の所得の金額の計算上、益金の額又は損金の額に算入する。

一 当該内国法人の適格合併()による解散

二 当該譲受法人の適格合併()による解散

4 第六十一条の十一第一項(結納税の開始に伴う資産の時価評価損益)に規定する他の内国法人又は前条第一項に規定する他の内国法人が第六十一条の十一第一項に規定する連結開始直前事業年度()又は前条第一項に規定する連結加入直前事業年度()以前の各事業年度において譲渡損益調整資産に係る譲渡利益額又は譲渡損失額につき第一項の規定の適用を受けた法人である場合には、当該譲渡損益調整資産に係る譲渡利益額又は譲渡損失額に相当する金額()は、譲渡損益調整資産のうち譲渡損益調整額が少額であるものその他の政令で定めるものに係る譲渡損益調整額を除き、当該連結開始直前事業年度又は連結加入直前事業年度の所得の金額の計算上、益金の額又は損金の額に算入する。

5 内国法人が譲渡損益調整資産に係る譲渡利益額又は譲渡損失額につき第一項の規定の適用を受けた場合において、当該内国法人が適格合併()により解散したときは、当該適格合併に係る合併法人の当該適格合併の日の属する事業年度以後の各事業年度においては、当該合併法人を当該譲渡利益額又は譲渡損失額につき同項の規定の適用を受けた法人とみなして、この条の規定を適用する。

6 内国法人が譲渡損益調整資産に係る譲渡利益額又は譲渡損失額につき第一項の規定の適用を受けた場合において、当該譲渡損益調整資産に係る譲受法人が適格合併、適格分割、適格現物出資又は適格現物分配()により合併法人、分割承継法人、被現物出資法人又は被現物分配法人()に当該譲渡損益調整資産を移転したときは、その移転した日以後に終了する当該内国法人の各事業年度においては、当該合併法人等を当該譲渡損益調整資産に係る譲受法人とみなして、この条の規定を適用する。

7 適格合併に該当しない合併に係る被合併法人が当該合併による譲渡損益調整資産の移転につき第一項の規定の適用を受けた場合には、当該譲渡損益調整資産に係る譲渡利益額に相当する金額は当該合併に係る合併法人の当該譲渡損益調整資産の取得価額に算入しないものとし、当該譲渡損益調整資産に係る譲渡損失額に相当する金額は当該合併法人の当該譲渡損益調整資産の取得価額に算入するものとする。

8 前各項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。

 

 

第百二十二条の十四 法第六十一条の十三第一項()に規定する政令で定めるものは、次に掲げる資産とする。

一 法第六十一条の三第一項第一号()に規定する売買目的有価証券(

二 その譲渡を受けた他の内国法人()において売買目的有価証券とされる有価証券(

三 その譲渡の直前の帳簿価額(その譲渡した資産を財務省令で定める単位に区分した後のそれぞれの資産の帳簿価額とする。)が千万円に満たない資産(第一号に掲げるものを除く

2 法第六十一条の十三第一項の内国法人が同項に規定する譲渡損益調整資産()を同項に規定する他の内国法人に譲渡した場合において、その譲渡につき法第六十一条の二第一項()の規定の適用があるときは同項第一号に掲げる金額()を、その譲渡につき法第六十二条()又は第六十二条の三から第六十二条の五まで()の規定の適用があるときはこれらの規定によりその譲渡に係る収益の額とされる金額を、それぞれ法第六十一条の十三第一項に規定する収益の額として、同項の規定を適用する。

3 法第六十一条の十三第一項の内国法人が同項に規定する譲渡損益調整資産を同項に規定する他の内国法人に譲渡した場合において、その譲渡につき法第五十条(交換により取得した資産の圧縮額の損金算入)又は租税特別措置法第六十四条から第六十五条の五の二まで、第六十五条の七から第六十五条の十まで若しくは第六十六条の二(収用等に伴い代替資産を取得した場合)の規定によりその譲渡した事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入される金額()があるときは、当該譲渡損益調整資産に係る法第六十一条の十三第一項に規定する譲渡利益額()は、当該損金算入額を控除した金額とする。

4 法第六十一条の十三第二項に規定する政令で定める事由は、次の各号に掲げる事由()とし、内国法人が譲渡損益調整資産に係る譲渡利益額又は譲渡損失額()につき法第六十一条の十三第一項の規定の適用を受けた場合において、当該譲渡損益調整資産に係る譲受法人()において当該事由が生じたときは、当該各号に掲げる事由の区分に応じ当該各号に定める金額()は、当該事由が生じた日の属する当該譲受法人の事業年度又は連結事業年度終了の日の属する当該内国法人の事業年度()の所得の金額の計算上、益金の額又は損金の額に算入する。

一 次に掲げる事由 当該譲渡利益額又は譲渡損失額に相当する金額

イ 当該譲渡損益調整資産の譲渡、貸倒れ、除却その他これらに類する事由(次号から第八号までに掲げる事由を除く

ロ 当該譲渡損益調整資産の適格分割型分割による分割承継法人への移転

ハ 普通法人又は協同組合等である当該譲受法人が公益法人等に該当することとなつたこと。

二 当該譲渡損益調整資産が譲受法人において、法第二十五条第二項()に規定する評価換えによりその帳簿価額を増額され、その増額された部分の金額が益金の額に算入されたこと又は同条第三項に規定する資産に該当し、当該譲渡損益調整資産の同項に規定する評価益の額として政令で定める金額が益金の額に算入されたこと 当該譲渡利益額又は譲渡損失額に相当する金額

三 当該譲渡損益調整資産が譲受法人において減価償却資産に該当し、その償却費が損金の額に算入されたこと 当該譲渡利益額又は譲渡損失額に相当する金額に、当該譲受法人における当該譲渡損益調整資産の取得価額のうちに当該損金の額に算入された金額の占める割合を乗じて計算した金額

四 当該譲渡損益調整資産が譲受法人において繰延資産に該当し、その償却費が損金の額に算入されたこと 当該譲渡利益額又は譲渡損失額に相当する金額に、当該譲受法人における当該譲渡損益調整資産の額のうちに当該損金の額に算入された金額の占める割合を乗じて計算した金額

五 当該譲渡損益調整資産が譲受法人において、法第三十三条第二項()に規定する評価換えによりその帳簿価額を減額され、当該譲渡損益調整資産の同項に規定する差額に達するまでの金額が損金の額に算入されたこと、同条第三項に規定する評価換えによりその帳簿価額を減額され、その減額された部分の金額が損金の額に算入されたこと又は同条第四項に規定する資産に該当し、当該譲渡損益調整資産の同項に規定する評価損の額として政令で定める金額が損金の額に算入されたこと 当該譲渡利益額又は譲渡損失額に相当する金額

六 有価証券である当該譲渡損益調整資産と銘柄を同じくする有価証券()の譲渡() 当該譲渡利益額又は譲渡損失額に相当する金額のうちその譲渡をした数に対応する部分の金額

七 当該譲渡損益調整資産が譲受法人において第百十九条の十四()に規定する償還有価証券()に該当し、当該譲渡損益調整資産につき第百三十九条の二第一項()に規定する調整差益又は調整差損が益金の額又は損金の額に算入されたこと 当該譲渡利益額又は譲渡損失額に相当する金額()に、当該内国法人の当該事業年度開始の日から当該償還有価証券の償還日までの期間の日数のうちに当該内国法人の当該事業年度の日数の占める割合を乗じて計算した金額

八 当該譲渡損益調整資産が譲受法人において法第六十一条の十一第一項()に規定する時価評価資産に該当し、当該譲渡損益調整資産につき同項に規定する評価益又は評価損が益金の額又は損金の額に算入されたこと 当該譲渡利益額又は譲渡損失額に相当する金額

5 前項に規定する調整済額とは、同項の譲渡損益調整資産に係る譲渡利益額又は譲渡損失額に相当する金額につき、既に同項の内国法人の各事業年度の所得の金額又は各連結事業年度の連結所得の金額の計算上益金の額又は損金の額に算入された金額の合計額をいう。

6 内国法人が譲渡をした譲渡損益調整資産に係る譲渡利益額又は譲渡損失額につき法第六十一条の十三第一項の規定の適用を受けた場合において、当該譲渡損益調整資産が譲受法人において減価償却資産又は繰延資産()に該当する場合には、当該譲渡損益調整資産の次の各号に掲げる区分に応じ当該各号に定める金額を第四項第三号又は第四号に定める金額とみなして、同項()の規定を適用する。

一 減価償却資産 当該譲渡利益額又は譲渡損失額に相当する金額にイに掲げる月数をロに掲げる数で除して得た割合を乗じて計算した金額

イ 当該内国法人の当該事業年度開始の日からその終了の日までの期間()の月数

ロ 当該譲受法人が当該譲渡損益調整資産について適用する耐用年数に十二を乗じて得た数

二 繰延資産 当該譲渡利益額又は譲渡損失額に相当する金額にイに掲げる月数をロに掲げる月数で除して得た割合を乗じて計算した金額

イ 当該内国法人の当該事業年度開始の日からその終了の日までの期間()の月数

ロ 当該繰延資産となつた費用の支出の効果の及ぶ期間の月数

7 前項の月数は、暦に従つて計算し、一月に満たない端数を生じたときは、これを一月とする。

8 第六項の規定は、同項の譲渡損益調整資産の譲渡の日の属する事業年度の確定申告書に同項の規定の適用を受けて第四項の規定により益金の額又は損金の額に算入する金額及びその計算に関する明細の記載がある場合に限り、適用する。

9 税務署長は、前項の記載がない確定申告書の提出があつた場合においても、その記載がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、第六項の規定を適用することができる。

10 内国法人が第四項の規定を適用する場合には、同項各号に掲げる事由は、譲受法人において同項第一号に掲げる事由が生じた日の属する当該譲受法人の事業年度若しくは連結事業年度終了の日、譲受法人において同項第二号から第五号まで、第七号若しくは第八号に規定する益金の額若しくは損金の額に算入された事業年度若しくは連結事業年度終了の日又は同項第六号の譲渡の日の属する譲受法人の事業年度若しくは連結事業年度終了の日に生じたものとする。

11 法第六十一条の十三第四項に規定する政令で定めるものは、次に掲げるものとする。

一 譲渡損益調整資産に係る譲渡利益額又は譲渡損失額から当該譲渡損益調整資産に係る第五項に規定する調整済額を控除した金額が千万円に満たない場合における当該譲渡損益調整資産

二 第十四条の八第二号ロからニまで()に掲げる譲渡損益調整額に係る譲渡損益調整資産

12 法第六十一条の十三第五項の規定により同項の適格合併に係る合併法人を譲渡損益調整資産に係る譲渡利益額又は譲渡損失額につき同条第一項の規定の適用を受けた法人とみなして同条の規定を適用する場合には、同条第三項又は第四項に規定する益金の額又は損金の額に算入された金額には、当該譲渡損益調整資産に係る譲渡利益額又は譲渡損失額に相当する金額で当該適格合併に係る被合併法人の当該適格合併の日の前日の属する事業年度又は連結事業年度以前の各事業年度の所得の金額又は各連結事業年度の連結所得の金額の計算上益金の額又は損金の額に算入された金額を含むものとする。

13 内国法人が譲渡損益調整資産に係る譲渡利益額又は譲渡損失額につき法第六十一条の十三第一項の規定の適用を受けた場合()には、当該内国法人の負債又は資産には、当該譲渡利益額又は譲渡損失額()に相当する調整勘定を含むものとし、内国法人を被合併法人とする適格合併につき同条第五項の規定の適用があるときは、当該適格合併により合併法人に引き継がれる負債又は資産には、同項の規定により当該合併法人が譲渡利益額又は譲渡損失額につき同条第一項の規定の適用を受けたものとみなされる場合の当該譲渡利益額又は譲渡損失額()に相当する調整勘定を含むものとする。

14 適格分割型分割に該当しない分割型分割に係る分割承継法人により法第二条第十二号の九イ()に規定する分割対価資産が交付された場合には、当該分割承継法人から当該分割型分割に係る分割法人の株主等に対して当該分割対価資産が譲渡されたものとみなして、法第六十一条の十三第一項の規定を適用する。

15 内国法人()がその有する固定資産、土地()、有価証券、金銭債権及び繰延資産()を他の内国法人()に譲渡した場合には、その譲渡の後遅滞なく、当該他の内国法人に対し、その譲渡した資産が譲渡損益調整資産該当資産である旨()を通知しなければならない。

16 前項の通知を受けた同項の他の内国法人()は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に掲げる事項を、当該通知を受けた後遅滞なく、当該通知をした内国法人()に通知しなければならない。

一 前項の通知に係る資産が第一項第二号に掲げる資産に該当する場合 その旨

二 前項の通知に係る資産が当該他の内国法人において減価償却資産又は第六項に規定する繰延資産に該当する場合において、当該資産につき同項の規定の適用を受けようとする旨の通知を受けたとき 当該資産について適用する耐用年数又は当該資産の支出の効果の及ぶ期間

17 譲受法人は、譲渡損益調整資産につき第四項各号に掲げる事由()が生じたときは、その旨()及びその生じた日を、当該事由が生じた事業年度終了後遅滞なく、その譲渡損益調整資産の譲渡をした内国法人()に通知しなければならない。

 

 (支配関係及び完全支配関係を有することとなった日の意義)

1‐3の2‐2 支配関係又は完全支配関係があるかどうかの判定における当該支配関係又は当該完全支配関係を有することとなった日とは、例えば、その有することとなった原因が次に掲げる場合には、それぞれ次に掲げる日となることに留意する。

(1) 株式の購入 当該株式の引渡しのあった日

(2) 新たな法人の設立 当該法人の設立後最初の事業年度開始の日

(3) 合併(新設合併を除く。) 合併の効力を生ずる日

(4) 分割(新設分割を除く。) 分割の効力を生ずる日

(5) 株式交換 株式交換の効力を生ずる日

(注) 上記(1)の株式を譲渡した法人における法第61条の2第1項《有価証券の譲渡損益の益金算入等》に規定する譲渡利益額又は譲渡損失額の計上は、原則として、当該株式の譲渡に係る契約の成立した日に行うことに留意する

 

 

(従業員持株会の構成員たる使用人の範囲)

1‐3の2‐4 令第4条の2第2項第1号《支配関係及び完全支配関係》の「当該法人の使用人」には、法第34条第6項《使用人兼務役員の範囲》に規定する使用人としての職務を有する役員は含まれないことに留意する。

 

(名義株がある場合の支配関係及び完全支配関係の判定)

1‐3の2‐1 法第2条第12号の7の5《支配関係》の規定の適用上、一の者と法人との間に当該一の者による支配関係があるかどうかは、当該法人の株主名簿、社員名簿又は定款に記載又は記録されている株主等により判定するのであるが、その株主等が単なる名義人であって、当該株主等以外の者が実際の権利者である場合には、その実際の権利者が保有するものとして判定する。
 同条第12号の7の6《完全支配関係》の規定の適用上、一の者と法人との間に当該一の者による完全支配関係があるかどうかについても、同様とする。

 

(完全支配関係の判定における従業員持株会の範囲)

1‐3の2‐3 令第4条の2第2項第1号《支配関係及び完全支配関係》
に規定する組合は、民法第667条第1項《組合契約》に規定する組合契約による組合に限られるのであるから、いわゆる証券会社方式による従業員持株会は原則としてこれに該当するが、人格のない社団等に該当するいわゆる信託銀行方式による従業員持株会はこれに該当しない。